わたしの師

高校生のとき中目黒にある

バトルホーク風間ジム

というボクシングジムに通っていました。

今はもう無いのですが、

20年ほど前、当時は無かったドンキの斜め向かいくらいの場所にそのジムはありました。


僕がバトルホーク風間ジムの門を叩いたのは

高校1年の11月

16才の秋

今から約24年前の話です。

懐かしい・・・


当時は、

そこそこは通用するだろうと入部した国士舘高校サッカー部で

まったく歯が立たず。

プライドをズタボロにされ退部・・・

ぷらぷらと何となく高校生してた時に友達に誘われて

何となく行ってみたのが

バトルホーク風間ジム

でした。


懐かしいなぁ

あの汗臭いにおい

サンドバッグやパンチングボールのリズミカルな音

3分毎になるゴングの音

荒々しい声

あらゆる真剣に生きてる証が

五感を通して自分の中に飛び込んでくる

そこに居るためには、自分もそう在らなくては居られない

ぷらぷらと生きていた高校生にとって

有り余るエネルギーを爆発させるには相応しい場所でした。


会長は2004年、闘病の末旅立たれましたが、

ジムで会長にお世話になった時間は

今でも鮮明に僕の中に残っていて・・・

今思うととても貴重で贅沢な時間でした。


なぜ今この話をしているのかというと

ここ数日、会長ことが思い出されて仕方ないのです。


「こばやしぃ〜〜疲れたフリするなー〜!!💢」

当時、リングサイドから飛んできた会長の激励が

ここ数日何かのたびに斜め後ろから聞こえてきます。



ちなみにこちら⇩⇩⇩

現役時代の会長です。

破天荒で真っ直ぐで

高校1年生にとってはかなり衝撃的で

そして格別にカッコイイオトナでした!


会長がよく仰っていた

「疲れたフリするなー〜!」

という言葉ですが。

言われている本人はまったく

疲れたフリ

などしていないんです。


だってですよ

試合前の減量中でろくに食べてない、割りとふらふらの状態で

2時間結構ハードな練習をして

「今日はやりきったぞ!

と帰ろうとすると

「こばやしスパーリングやるぞ!」

という恐ろしい一言・・・


リングに登る段差さえしんどいんですが

これから殴り合いですか・・・


と思ってリングに上がる


しかし不思議なもんで

ゴングが鳴り

相手が殴りかかってくると

身体と心は予想以上に動き出すもんです。


自分という生き物はいざという時のために
結構ヘソクリを隠しているもんだと
その時悟る。


そして、すべてを出し切ったスパーリングの終わりを告げるゴング

『ありがとうございました!」

と相手とあいさつを交わし

ヨロヨロと、やりきった満足感で満たされた身体を移動させ

リングを降りようとすると


会長の

「こばやしぃ〜〜疲れたフリするなー〜!!💢」

(疲れたフリどころか、気を抜いたら倒れそうである。)

「もう1ラウンドだ!」

(選択肢という贅沢は存在しない。)


それで
気遣うことなど知らないゴングが
きっちりと30秒のインターバルの終わりを告げるゴングを鳴らす・・・

Fight!!



人間空っぽになると面白いものが出てくる。


限界だと思ってても

その先はまだまだまだまだあるようだ。


まぁ空っぽだと思い込んでるだけであって

自分の中には底知れない

何か

があるんだなと
感じた瞬間であった。


ちなみに高校生の僕
引き出しの中に大事にしまってありました。
人相悪い(笑)
ボクサーとしては、負けてばかりで弱っちかったですが、
あの頃は僕にとって大切な時間のひとつです。

会長

「疲れたフリしないで生きます!!」


小林 啓之  HERO

自然界のモノがただそこに存在し、まわりと融合するように、わたしもただ”わたし”として存在し融合したい。そんな思いでふたつの活動を軸に生きています。『Organism 即興創作ストーリー』『MAKE MY LIFE 〜世界でひとつの自分の人生という物語を最高傑作にする〜 俳優の自己開発トレーニングから学ぶ、自分というイキモノをフル活用し人生を自ら創造して生きるためのワークショップ』

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